「小牧野遺跡の環状列石」で古を偲ぶ
先日、妻が薬草を採集する学習会に参加するというので、車で送迎することに。
その行き先が、今回ご紹介する「小牧野遺跡(青森市)」でした。
そこで大規模な環状列石がみられるということを聞き、急遽、ガイドさんの案内による遺構巡りに参加。
遺跡は、小高い場所にあり、周囲はどこまでもつづく山また山。
そんな場所に直径55メートルにも及ぶ石を並べて作られたモニュメントがありました。
時代は縄文後期前半、今から4000年前。
モニュメントに使用された石は、小高い丘の遥か眼下を流れる荒川から運んだと考えられるとのこと。
見えにくいのですが下の画像の畑の脇を流れる川が荒川です。
環状列石のそばには、竪穴住居跡二棟と100基を超える土坑墓も確認されている。
縄文人の重要な祭祀の場所であったのでしょうか。
中央にあるやや大きめの石には、馬頭観音云々の文字が彫られておりました。
(画像では見えにくいのですが)
ガイドによると、江戸時代の造作らしいとのこと…石碑の石としてもぴったりだったんでしょうね。
縄文時代と江戸時代のコラボ也。
見学後、遺跡のほど近くの資料館にも立ち寄る。
環状列石、上空からの写真。
子どもの手形をかたどったらしい土器が展示されていた。
赤ちゃんを模したらしい土器も。
子を思う気持ちは今も縄文時代も変わらないらしい。
ちなみに資料館は、かつて小学校。統廃合のため、数年前に廃校に。
廊下の壁に小学校史と写真が掲げられていた。
小学校のテッパン、人体模型図が廊下に展示されていた。
この場所もほんの少し前までは、子どもの声で満ちていたのだろう。
縄文の昔と…ほんの少し昔と…
今はなくなってしまったけれども確かに脈々と営まれてきた人の暮らしに
しばし思いを馳せたひと時でありました。